iPod からハイレゾ Walkman へ

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初代 Walkman (左)と Walkman Professional (右)

ポータブルオーディオといえば1979 年に登場した初代 Walkman (むろんカセットテープのやつね)あたりから使っていたし、80年代後半には当時10万円近くした録再 Walkman の最高峰、Walkman Professional も購入し、これは駆動系がいちど駄目になったが修理に出して今でも使用可能な状態で保存している。それ以降カセットテープの衰退とともに記録媒体が MD に移行し、パイオニア製の MD プレーヤーも使った。これはCDプレーヤーから光デジタルケーブルで直結してダイレクト録音できる優れもので、本体操作で曲名の編集なんかもできたしカーオーディオにも使えた。
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SHARP Zaurus シリーズ

そして 90 年代、時代はしだいにメモリーオーディオへと移っていくのであるが、自分は iTunes や iPod が登場する以前からPCとフリーソフトを使って CD のリッピング、エンコーディングを行って MP3 ファイルを自力で生成し、電子手帳 SHARP Zaurus のメモリーに格納して聴いていた。この Zaurus は早くから MP3 オーディオ再生機能を搭載しており、専用のコントローラーを接続したら普通にメモリーオーディオプレーヤーとして使えたのだ。
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初代 iPod

2001 年、初代 iPod と iTunes が登場した。ガジェット好きの自分が飛びついたのは言うまでもない。この頃買った静電ホイール式のモノクロ iPod は、これまたきちんと使える状態で手元に温存している。その後 iPod Shuffle, iPod Nano, iPod Touch と購入するなかでポータブルオーディオは iPod 中心となったが、音楽自体を聴く時間がどんどん減り、車で通勤していたときはカーオーディオで FM ラジオか CD を流すくらいしかしておらず、生活の中で音楽の占める比重がどんどん減っていった。
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iPod Touch 第6世代 (現在使用中)

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そして単なるBGMじゃなくてちゃんとした音楽鑑賞がしたいという欲求が増してきた現在、ポータブルオーディオの世界でも次々と革新が行われ、ポータブルだけどピュアオーディオに近い音楽鑑賞ができる時代に突入した。かつて Walkman Professional を購入したときのワクワク感に近いものを感じる。

10年前にiPodをコンポのカセットデッキ代わりに使えないかと思って色々試したことがある。iPodのイヤホン出力を RCA プラグに分岐してプリメインアンプにつなげば良いので簡単なことだが、それを JBL4312mkII で鳴らしたときのガッカリ感といったら言葉で表現できないほどだった。イヤホン聴きでは分からなかった音のアラが、フルサイズコンポでは赤裸々に露呈されるのだ。元音源のCDと切り替えて聞き比べるまでもなく、MP3データはDレンジが狭く平板で、高域がザラザラ汚く、中・低域も輪郭がにじんで沈んでしまっている。なんせデータ量が1/10に圧縮されているのだから当然といえば当然かもしれない。これはMP3エンコード時のビットレートを上げたりしてもあまり改善しない。それくら圧縮音源というものはクオリティが低いのだ。にもかかわらずイヤホンで聴くと意外に良い音がするような気がするのは、再生装置の限界性能が低いために音のアラが目立たないだけなのだ。最近はMP3エンコーダよりも音質の良いAAC (M4A) エンコーダが主流となっているが、実聴比較すると体感的にはほとんど同じだ。

自分の結論としては、MP3, M4A などの圧縮音源はいかに高音質エンコード設定にしても、元音源の CD 音質に遠く及ばない。ただし高出力アンプと大口径フロアスピーカーを使用しない限り、つまりポータブルオーディオに限定すればそこそこ楽しめるが、あくまで玩具レベルだ。ところがポータブルでもかつてのピュアオーディオ並みに聴かせるものが出現した。いわゆるハイ・レゾリューション・ミュージックである。巷でいうようにCDの音質を超えたかどうかは実聴しても分からなかったが、MP3とは完全に別次元だ。しかもデータとしてメモリーに格納できるのでポータブルオーディオ向きでもある。

すぐにハイレゾを導入するかはとりあえず横に置いておいて、CD並みの音質をポータブル機器で聴くにはどうしたらいいか。SONY の CD Walkman 全盛期は単にポータブルCDプレーヤーを持ち歩けば簡単に高音質が楽しめたのだが、現在売られているものは台湾製、数千円の安物CDプレーヤーしかない。D/Aコンバーターに全くコストをかけていないので音質なんて論外のレベルの代物だ。

そこであらたな選択肢として浮上してきたのが、ハイレゾ対応 Walkman  である。MDR-1A, PHA-3 と揃えたので、PHA-3 とのデジタル接続を試すつもりで値段の手頃な NW-A25HN を追加してみた。本体メモリーが16GBしかないが microSD で容量を増やせるのでとりあえず 64GB のものを買って入れた。
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NW-A25/26/27

PHA-3 とのデジタル接続自体はiPodとも出来るのだがiPodはハイレゾ非対応なのだ。それに A25 は音楽を聴く以外の機能が省かれておりハードウェアキーのみの操作なので、いちいち画面を見なくても音楽再生の主な操作が出来る。
こうしてiPodからハイレゾ Walkman へと回帰したわけだが、A25 を使って気が付いたのは音質調整の幅がiPodよりもはるかに広いことだ。iPodにはプリセットのイコライザーしか調整機能がないが A25 はカスタムイコライザーで細かくトーンを追い込めるし、DSEE-HX という機能でMP3のデータ補完をして音質を向上させたり、音場を擬似サラウンド化してスタジオやホールの残響エフェクトをかけたり、ノイズキャンセリング機能を搭載していたりと、セッティング機能が満載だ。
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MDR-NW750N

なかでも秀逸なのは付属のノイズキャンセリング・イヤホンMDR-NW750Nの出来だ。単体で購入すると1万円以上するが、本体バンドル品だと実質5千円で手に入るし、本体とセットでないとNCが効かないので、最初からバンドル品を購入するべきだ。もともと上位モデルのZX100を買うつもりだったがNCイヤホン別売なので、イヤホン目当てで先に NW-A25HN を先に入手しておいたわけである。ZX100 は後日追加購入した。音質的には ZX100 の方が上だと言われているが、A25 の方も侮れない実力なので同じ音源と同じイヤホンでじっくり聴き比べしない限り、その差は分からないだろう。というか自分には分からないだけか。しつこく比較しながら聴いていると確かに ZX100 の方がワイドレンジで迫力もある。内蔵アンプのパワーもある。しかし日常持ち歩くには軽くて高音質の A25 だけで十分満足できるのではないだろうか。

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NW-ZX100

tag : NW-A25 NW-ZX100 PHA-3 MDR-1A

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